You Only Haas Once: UC Berkeley MBA留学記

"You Only Haas Once" (人生でHaasは一度きり)という造語です。2017-2019年のHaas School of Business, UC Berkeleyでの生活や感じたことをつらつらと書いてみます。

Haasの授業について(春学期後半振り返り)

早いもので夏休みも終わり、2年目の秋学期が始まった。が、気付けばブログの更新が疎かになっており、春学期の振り返りが全然終わってなかったので、ちゃんとまとめる。

 

必修授業:

[Strategic Leadership]

戦略論の授業。ケース中心の授業で、様々な企業が取った事業戦略を分析する。扱う内容としては、Internal Fit / External Fitや、競合優位性の作り方、(Facebookなどの)ネットワーク効果など

教授がゲーム理論の専門ということもあり、講義部分はゲーム理論が中心であったが、自分がアクションをとる時には競合がどう動くか(対抗してくるのか、放置するのか)ということを常に考えることがとても大事ということがよくわかった。

 

[Problem Finding, Problem Solving]

いわゆるデザインシンキングの授業。各クラスごとにデザインシンキングサイクル(観察→問題定義→デザイニング→プロトタイピングなど。。)のひとつを扱い、これを実践している専門家がそれぞれについて実例を交えながらレクチャーする。一クラスの人数が多いこともあり、実際に何かを作るまで踏み込んだ内容ではないが、全体的な理解は深まったし、デザインシンキングという問題解決の手法がよく理解できた。

 

[Ethics for Responsible Business]

倫理の授業。絶対的に正しい倫理観はなく、それを考えたのフレームワークとして活用すべき、というメッセージはとても面白かったし、新たな視点だった。(例えばお金にならない薬を営利企業として開発すべきかという議論に対して、フリードマンだったら利益の最大化すべきという観点からNOと判断する、功利主義者だったら・・・ランドだったら・・・など)つまり、多くの場合、絶対的な正しい判断はないので、(もちろんしてはならない判断はあるが)まず様々な判断軸を理解する大切ということがよくわかった。

 

選択授業:

[Corporate Finance]

必修で学んだコーポレートファイナンスの応用版。トピックとしては、Proforma, WACC, DCFなど一般的ではあるが、4人1チームのグループで毎週ケース問題のまとめノートを提出する必要があり、実際にモデルを組んだりと手を動かすことが多かったので、力にすることができたと思う(ただミヘビーだった。。。)インターンの企業価値評価の業務で直接的に役にたったので、取ってよかった授業。

 

[Designing Financial Models that Work]

授業名にモデリングとあるものの、内容の中心はDesigning、つまりエクセルモデルの見た目や新たなエクセル機能を学ぶ授業。エクセルは得意だと思っていたが、意外に知らない機能も知ることができたし、これもインターンで財務モデルを組むときに役にたった授業。

 

[Diversity in the Workplace]

D&Iにめちゃくちゃ熱血な講師による授業。各週異なるマイノリティ性(障害者、女性、人種など)を取り扱い、ベストプラクティスや、失敗例を学ぶ。ビジネススクールの授業ということもあり、企業としてDiversity & Inclusionをどのように推進していけばよいか、対応していけばよいかという視点で学んでいく。例えば自分がグーグルのCEOだったら、女性差別の文書が公開された時(以下)どう対応していたか、などで議論した。

グーグル、女性差別の文書を公開した男性社員を解雇 :日本経済新聞

https://www.bbc.com/japanese/4261694

心に残ったメッセージとしては:

  • Inclusionの本質は好奇心。自分が知っている世界が全てではないということを自覚し、自分と違う状況・人に出会ったときにそれについて知りたいと思うかが重要。(必ずしも受け入れなければいけないわけではない。)
  • Equality (平等)であることとEquity (公平)であることは違う。公平であるべき

日本でもDiversity & Inclusionについて取り組んでいたものの、改めてアメリカ、かつHaasという場でこの課題について学ぶことで、この課題の奥深さ、また幅広さを痛感した。

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(credit: interactioninstitute.org and madewithangus.com)

 

春学期後半は、スケジュール的にはだいぶ落ち着いていたし、時間の使い方もだいぶわかってきたので、心の余裕を持って過ごすことができた気がする。

早いもので2年目になってしまった。実質あと8ヶ月程度。今のうちにしっかり楽しみつつ最大限吸収していきたい。

 

Haasの授業について(春学期前半振り返り)

春学期の前半が終わった。MBAは早いというが、本当にあっという間だと感じる。

1月、2月は就活がメインで忙しく、授業をサボることも何回かあったが、それが終わってからはだいぶ落ち着いていたと思う。授業外では、HaasのDiversity & Inclusionを高めるプロジェクトに携わっていた。

春学期は半分がコア(必修)科目、もう半分が選択科目となる。

選択科目はほぼ春学期通して行われるが、コア科目は秋学期同様前半と後半に分かれているので、終わったコア科目について振り返ってみる。

 

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Haasの授業について(秋学期後半振り返り)

早いもので昨日、秋学期が終わった。

秋学期の後半は、個人的には就活対策に割く時間が多く、学業が少しおろそかになってしまった感はある。(会計の授業の最初のミニテストでは点数がひどすぎて教授に呼び出されてしまった笑)

とはいえ、秋学期の前半よりも授業が2つ少なかったので、前半より余裕はあったもののカレンダーを振り返ってみても、なぜか埋まっている。

それぞれの授業を振り返ってみる。

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Haasでのソーシャルイベントについて

早いもので秋学期の授業も残り2週間となってしまった。
そもそも学校生活は、1. 授業(Academics) 2. 課外活動 (Co-curricular) 3.遊び (Social) 4. 就活(Career)の4つの要素があり、時期に応じてそのそこに割く時間配分を調整していく。
秋学期後半のこの時期になると、Careerがだいぶ重みを持つようになり、AcademicsやSocialの比重が下がっている。
そんな中で、Socialについて少し振り返る。

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